ここで目を不動産業界に転じますと、金融ビッグバンは不動産業にもビッグチャンスなどとはしゃぐわりには、これを機会に不動産業そのもののビッグバンを遂行しようなどという意見はどこからも聞こえてきません。私自身、金融ビッグバンは、半ば金融ビジネス的な色彩の強い不動産投資市場の形成に少なからずいい影響を及ぼすと信じていますが、それ以外に従来から続く不動産ビジネスにも、これを機会に自由化の波が押し寄せてもいい頃だと思います。不動産仲介業こそ、その代表ではないでしようか。いまこそ、不動産仲介業にもディスカウントブローカーを導入するべきです。大したアドバイスを必要としない通常の仲介業には、何も宅建業法に定められた手数料率を適用する必要はないと思います。単なる売買なり賃貸なりの仲介だけであれば、それこそ手数料を一%に下げて取り扱い件数を増やすべきです。その代わり、不動産の専門家らしいアドバイスを提供したり、的確な投資アドバイスを必要とする取引では、手数料率の上限を三%にこだわることなく顧客満足度に応じて顧客と不動産業者が決めればいいと思います。つまり、宅建業法が定める手数料率の規定自体が時代遅れになっていることを認め、これを早急に自由化すべきなのです。