錬金術に憧れて


日本という国は楽な国

情報を提供する側から見れば、日本という国は、情報に関して本当に楽な国だと思います。情報の受け手が、端から情報の信懸性を疑ってるわけですから、後でその真偽をめぐってトラブルになることも滅多にありません。マンションの契約率は、各マンションメーカーが自己申告したものをそのまま発表するだけですし、その後のキャンセル率までを追跡調査した結果は一つも発表されていません。事務所ビルの空室率調査も、ビルの賃貸斡旋会社が独自に発表しているだけで、当然自社の営業に都合のいいことばかりを載せていることは皆承知しています。一般消費者は、それでも特別文句をいうわけではありません。いわば仲間内だけの恒例の情報として、ただ淡々とそれらを参考にするだけです。島国の仲間うちだけで通用する情報でよければ、それが多少間違っていても大した問題ではなかったのです。ところが、昨今の外国人投資家による日本国内への直接的な不動産投資をはじめ、邦銀が外資系金融機関と組んで本格的な不動産証券化市場を創設する動きなどが出始めると、仲間うちの情報公開だけでは通用しないことに多くの日本人が気づき始めました。




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